きっとこれでヨカッタ論 ポルシェ編

僕は20代の頃、新車のボクスタを買った。
今、タイムスリップできるのなら、
あの時に戻れば、まだ5年落ちぐらいの
ピカピカの「最後の空冷」993を
新車のボクスタを買うぐらいのお金で
十分探すことができた。

2023年の今の相場を知っていると、
あの時、初代ボクスタ買うより、中古の993でしょう、と
思わないでもない。

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さらにいえば、10年ほど前、2013年ごろは
空冷バブルはまだまだ起きておらず
いやむしろいくらなんでも安すぎでは?? 
という価格で、930とかナローとかは
売られていた。
叩き売りといってもいいぐらいの相場だった。

それが今はとんでもない相場になっており、
あの頃の手が届く価格の時代は夢のようだったなーと
思う。

だが、一方で、こうも考える。

水冷のボクスタに乗っていたからこそ、
その後の最新鋭のポルシェたちの究極なまでに
洗練された速さや、
空冷ポルシェたちのアナログな良さが
分かるのではないか。
いきなり993に乗っていたら、
それは理解できなかったのではないだろうか。

叩き売られていた時代の930は
何かしら今より朽ちて見えていたように
思う。
今のこの相場が急上昇し、新車並みかそれ以上で
取引されるようになったからこそ、
930の良さが僕にも分かるようになったのでは
ないだろうか。カー雑誌の広告で、
100万円台、200万円台で売られていた頃、
930はカッコよく見えていなかった。
もし今現在も、たとえば930が239万円で
買える時代であったら、逆に
930のカッコ良さに気付けないのではないだろうか。

そう考えると、
20代の日に新車のボクスタを買い
それに乗って月日を過ごし、
令和の今、空冷ポルシェの相場が
急騰したことで、鈍感だった僕にも
クラシックな911の良さが理解できるように
なったと言えるのではないだろうか。

つまり、僕の選択も、昨今の空冷の相場も、
この上なく好ましいことなのではないか、と考えられる。

そう思うと、多くの場合、人生で起こることって
結果的にベストなことが起こるべくして起きている
ように思うんだよなあ。

このようにポルシェ道を歩んできた僕にとって
この先、どのようなポルシェとの出会いや経験、旅が
あるのかはまだ分からないが、
きっとどんなことが起きても
後に振り返ると、ベストであった、と思えるような気がする。

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