過日、流れてきたツイートで
左ハンドルにこだわり、憧れがあるのは今の50歳以上で、
40代以下はそのこだわりがないから
別に左ハンドルをありがたることはなく、
より実用的な右ハンドルを好む、というのがあった。
50歳未満だが、左ハンドルが好きな僕は
改めてどうして自分が左ハンドル好きなのかを
考察してみたら、驚きの結論になった。
子供の頃からクルマ好きだった僕は、
当時「外車」が今よりもずっとずっと遠い存在で、
憧れだったことは事実。
あの頃の「外車」は例外なく左ハンドル。
1シリーズもAクラスもA3もない時代。
メルセデス・560SELとか、BMW・528iとか、
ポルシェ・911カレラとかが
ブイブイ言わせていた。
また、自分で左ハンドル車に乗ってみたところ、
最初の3日間は、道路の右側へ寄ってしまっていたが、
3日で慣れて普通に走れるようになった。
狭い道でのすれ違いなどは思い切り左側へ寄せれるので
むしろ走りやすいかも? と感じる。
英国みたいに片側1車線の道でもバンバン追い越しができる
環境だったら、前が見通せない左ハンドルは不便すぎるが
事実上、一般道で追い越しなんてできないA県では
左ハンドルで不便を感じるのは右折時ぐらい。
オーディオとかエアコンを、利き腕である右手で操作できるのも
良い。
また、元来の設計思想に近い左ハンドルで乗れるというのも利点。
だが、突き詰めて考えると、
僕が左ハンドル車に魅力を感じる最大のポイントは、
「みんな右ハンドル車がいいと思ってるから」。
森博嗣先生をはじめとする国立N大のスピリットとして
「アマノジャクであれ」というものがあり、僕の行動の
源泉、根底にもこの「アマノジャクであリたい」というのがある。
実は、何を隠そう、僕がボクスターを購入する際、
当時は左ハンドルばかりだったのだが、僕は
PCの担当セールスのHさんに
「カタログにも「右ハンドルも選べます」と書いてあるし、
右ハンドルにしたいです」と言ったのだった。
当時、右ハンドルなんてあり得ない! という空気だったため、
Hさんは衝撃を受けた顔をし、気を取り直した後に
「右ハンドルはいつ生産されるか、全く分からないので
ぜっったいにやめた方がいいです!!」と強硬に言われたため、
断念した経緯がある。
そのため、昨今のように、輸入車でも右ハンドルがいいよね、
左ハンドルなんて不便だよね、という情勢になれば、
僕は今度は「じゃあ絶対左ハンドルがいいっ!」と思うのである。
同じようなことは、FIREに対する意識にも表れていて、、、
新入社員時代、当時の世間の価値観では、
60歳で定年退職するのが当たり前で、
再雇用制度が始まると周りでは「60歳過ぎて働くのなんてやだなあ」という
意見ばかりであった。
そんな時、アマノジャクな僕は、「自分は70歳、80歳まで
生涯現役で働きたい!」と話していて、周りから変人みたいに
思われていた。
それが時代が変わり、いつの間にか再雇用は当たり前、
定年も延長となりつつあり、体が動く限り働くのが
当たり前の時代になった令和の時代、
今では60歳で仕事辞めたい退職したい、なんていう人は
周りでは絶無になったが、そうなるとアマノジャクな僕は
断然、こう思い始めるのである。
「70、80、90までも働くなんてまっぴらごめんだ。
ましてや再雇用だの定年延長なんて絶対に嫌。
60歳、あるいは早期退職、もしくはもっと早く
経済的独立を果たして、FIREしたい」と。
左ハンドルについても、僕の価値観の根底には、
皆がいいなと思うのと逆にいきたいというのがあるから。
ちなみに、911にサンルーフなんてつけるのは邪道、
もってのほか、って感じで、
日本ではサンルーフなしの911の方がいいと
されているが、そうなるともちろん僕は
サンルーフありの911がいいなあと思う次第である。