さて、豊田市博物館へまた行ってきた。
目当ては豊田市美術館を設計した坂茂先生の
講演会。
あまり大々的に宣伝されていなかったおかげか、
11時整理券配布で、流石に行列はできていたものの
普通に整理券ゲットできた。
そして13時会場、14時開演のスケジュールで進む。
さて、14時に坂先生登場。
見た目からしてオーラがある。
マイクを通して第一声は
「私の講演では注意事項があります」で、
なんか気難しい人なのかな、、と思ったら
「私の講演では、冗談を言いますから、
冗談だと思ったら、笑ってください。
海外で講演すると結構笑ってもらえるのですが
日本だと同じことを言っても笑ってもらえない。
学生さんなんかはそれをメモに取っている。
仕方がないから「今のは冗談ですよ」と言うと、
学生さんがさっきのを消しゴムで消している」と
始めて、一気に緊張がほぐれた。
流石のアイスブレーク。
講演の前半は坂茂先生の作品、
後半は社会との関わりとして主に災害地での
仮設住宅や避難所での活動についてという内容だった。
全編を通して、とてつもなくすごいことをしているのに
謙虚、ユーモアを交えて語り、ずっと聴いていたいと思うほど。
被災地での活動は知っていたのだが、
正直、大建築家の先生が、
どうしてそういう活動をされているのかな? と
今まで疑問に思っている面があったのだが、
今回の講演を通じて坂先生の考え方、
どうして被災地へいち早く入り、
当初は行政に冷たくあしらわれながらも
粘り強く活動を続け、活動が認められるように
なってきたのかも理解できた。
*ちなみに、豊田市や愛知県とは協定を結んでおり、
何かあった際には坂先生が駆けつけてくださるとのことで
とても心強く思った。
また、常に実験というか挑戦されており、
大先生となった現在でも、コンペや建築に臨む際には
新しい試みを常にされており、
その姿勢に講演を辻て最も感銘を受けた。
坂先生ほどの地位であれば、
確立された手法で同じことを繰り返していても
楽だしむしろそっちの方を望まれてるケースもあると
思うのだが、そうじゃなくて常に挑戦、という姿勢から
これが超一流の超一流たる所以か、、、と思わされた。
また、講演の中でカルロ・ゴーン、
フランク・ゲーリー、三宅一生、坂本龍一、小澤征爾らとの
交友も語られ、超一流のサークルというか
人脈のものすごさも感じた。
最後の質問コーナーでは、意外とみんな手を挙げないので、
自分も当ててもらえて質問することができた。
自分が質問する際、坂先生は、教え子を見るような
暖かい目でみまもってくださってる姿が印象的だった。
いやあ、こんな世界的大家の講演が、
近所のT市で、しかも入場料の300円だけで
聴けるなんて、なんかのバグですか?! って感じだった。
ものすごくいい講演会で、あー、自分も頑張ろう、
もっともっと人生に前向きに取り組んで、頑張っていこう、と
思えた講演会だった。
自宅を坂先生に頼めないかな笑