ハイエンドが好きだった。

小さい頃から、分不相応に高いもの、
妥協なしに「好きだ」と思えるものを選んできた。
高すぎて買えないときは、ソコソコのもので
我慢するのではなくて買えるようになるまで待った。

高すぎるものって不思議で、買う前はすごく悩む。
こんなに高いものを買っていいのかしら、もっと
他のことにお金を使うべきでは、
値段半額でクオリティそこそこのものの方が
満足度が高いのではないか、と。

でも不思議なもので、ずっとそうやって
心からほしいと思うものを買ってきて、
「やっぱりあっちの安い方にしておけばよかった」と
後悔したことって一度もないんだよなあ。

さて、過日、仕事用の靴を購入した。
アウトレットモールにて。
まあまあ名の知れたところのもので、
ビジネス用なのでストレートチップ、内羽根。

値段はそこまで安くはなかった。

別にものすごく気に入ったわけではないけど、
仕事用だし、こんなくらいでいいか、という感じで
選択した。

ホントは、ジョンロブとか、クロケットジョーンズとか、
せめてチーニーが欲しいんだけど、
雨の日も履くし、とか、職場で靴分かる人、
多分いないし、とか思っての購入。

これが良くない。
毎日、自分を偽っているかのように
この靴を見るたびになんとも言えない気分になる。

安くはなかったのに、、、

これだったら、あといくらか足して、
自分が好きになれる靴を買った方がよかったな、、と
見るたびに思う。

自分の靴箱にあることさえ、なんかちょっと
ヤだな、と感じる。

本当に好きなものを選ぶってとても大切なんだな、、、

もしこれがクルマで、
妥協して、好きでもないクルマ選んだら
考えられないくらい毎日、後悔だと思う。

人間、好きになれるもの、納得できること、
少々背伸びをしたとして、無理めだったとしても
好きなことを選ぶことが大切なんだな、という
レッスンになった。